不安をコントロールするには?”気づくこと”で行動力に変える方法
「理由は分からないけれど、なんとなく不安になる。」
そんな日が続くことはありませんか?
仕事で大きな失敗をしたわけでもない。人間関係でトラブルがあったわけでもない。
だけど、将来のことを考え始めると、なぜか胸がザワザワしてくる。夜ベッドに入っても頭の中だけが働き続け、気づけば何時間も考え込んでしまう。
私自身も、そんな経験がありました。常に何かに追われているような気がして、「もっと頑張らなければ。」「自分はまだ足りない。」と思い続ける一方で、追われている正体はなんなのか、何に対して不安を感じているのか、自分でもよく分かっていませんでした。
これらの“不安”は、無理に消そうとするほど、不安に支配され、振り回されてしまいます。
そのため大切なのは、不安をなくすことではなく、コントロールすることなのです。コントロールできるようになれば、今までやってみたかった(けど挑戦できなかった)ことにチャレンジできるようになるかもしれません。
今回は、そんな不安が生まれる仕組みと、心を少しずつ整えていくための考え方についてお話しします。

不安は悪い感情ではない
「不安」と聞くと、できれば感じたくないネガティブな感情だと思うかもしれません。
しかし、本来の不安は私たちを守るために備わっている大切な機能です。
例えば、
夜道を歩いていて物音がした。
初めてのプレゼンを控えている。
試合のスタートラインに立っている。
こうした場面では、不安を感じることで周囲に注意を向けたり、準備を入念にしたりと、危険や失敗を避ける行動につながります。
もし不安という感情がなければ、人は無防備なまま危険へ近づいてしまうかもしれません。
つまり、不安そのものは悪者ではありません。
問題なのは、その不安に飲み込まれ、自分でコントロールできなくなってしまうことです。
なぜ不安はどんどん大きくなるのか
不安が膨らむとき、多くの場合は「まだ起きていない未来」のことを考えています。
「失敗したらどうしよう。」「評価が下がったらどうしよう。」「このままで大丈夫だろうか。」
この誰にもわからない未来を脳は常にその答えを探し続けます。
人間の脳は、曖昧な状態が苦手だと言われています。
そのため、答えが出ないことほど繰り返し考え続け、もっと考えれば解決できるはずと無意識に思ってしまうのです。
しかし実際には、未来について考え続けても答えが出ることはほとんどありません。
気づけば、不安そのものよりも、不安について考え続けている状態が続いてしまい、疲弊してしまうのです。

転職で感じた「理由の分からない不安」
私は、社会人4年目で転職を経験しています。業界は同じスポーツメーカーですが、国内企業から一転、外資系の会社へ入りました。
転職活動中に感じていたのが、転職したことによって起こる(かわからない)、不確かな不安でした。
人間関係が悪かったらどうしよう、成果主義だったらすぐにクビになるかも、自分を必要としてくれるところはあるのか…など。
今思うと、そんなの入ってみないとわからないし、結局は運と自分の努力次第なので始まる前にいくら考えてもしょうがないと思えるのですが、当時はとにかくそんな不安をずっと抱えていました。
「気づく」ことが心を落ち着かせる
では、不安を感じたとき、私たちはどう向き合えば良いのでしょうか。
まず大切なのは、「今、自分は不安を感じている」と認めることです。
一見すると当たり前のようですが、この「気づく」という行為には大きな意味があります。
不安が強いとき、人はその感情に飲み込まれやすくなります。
どうしようと考え続けるうちに、思考は停止してしまい、行動は愚か、得体の知れない“何か”を感じて抜け出せなくなってしまいます。
そんな時に有効なのが、自分の感情に名前をつけて客観的に認識するという方法です。これは心理学で「ラベリング(感情のラベリング)」と呼ばれています。
例えば、なんとなくモヤモヤする…ではなく、「私は今、不安を感じている」と認識します。このように一旦認識できると、「この不安は、今日の疲れが溜まっていて、冷静に物事が考えることができていないからだ」と自己分析できる余裕も生まれるのです。
そしてこの小さな余裕こそが、不安をコントロールするための第一歩なのです。

では、“不安”に気付くことができてから、具体的にどのようにしてコントロールしていけるのか次の章では、そのコツを5つ紹介していきます。
不安をコントロールする5つの習慣
①今できることに集中する
不安の多くは、まだ起きていない未来を考え続けることで大きくなります。
「失敗したらどうしよう。」
「嫌われたらどうしよう。」
「結果が出なかったらどうしよう。」
先ほどの私の転職活動での話も同様です。もちろん、先を考えることは悪いことではありませんが、不安が強くなりすぎてしまうと、自分ではコントロールできないことばかりに意識が向いてしまいます。
そんなときは、一度立ち止まって、今の自分にできることを考えてみてください。
例えば、
- プレゼンが不安なら何度も練習する
- 試合が不安なら今日の練習に集中する
- 人間関係が不安なら、自分から一言挨拶をしてみる
自分が不安になったからといって未来を操作することはできません。
しかし、今の行動は自分で選ぶことができます。「今できる一歩」へ意識を戻すことで、不安に振り回されず、やるべき行動に変えることができます。
②自分の判断軸をつくる
不安が大きくなる理由の一つは、他人の評価を基準にしてしまうことです。
SNSを見ると、自分より活躍している人が目に入ります。職場では転職同期がいきいきと仕事している。スポーツでは周りの記録が気になる。など多くの情報により、押しつぶされてしまいます。
私自身も、実際に転職が決まった頃には、「自分だけ経験不足でついていけなかったらどうしよう」と毎日のように感じていました。
しかし、その比較には終わりがありません。
だからこそ大切なのは、「自分は何を大切にしたいのか」という判断軸を持つことです。
昨日の自分より少し成長できたか。自分が納得できる準備はできたか。
その基準で自分を評価できるようになると、他人の評価に心が揺れにくくなります。
他人の物差しではなく、自分の物差しを持つこと。
それが、不安を小さくする土台になります。

③好きなことをする時間をつくる
不安が強いときほど、人は「何かしなければ」と考え続けます。
しかし、心はずっと緊張した状態では回復できません。
そのため、意識的に「不安から離れる時間」をつくることも大切です。
好きな音楽を聴く。
散歩をする。
本を読む。
コーヒーやハーブティーをゆっくり飲む。
趣味に没頭する。
どんなことでも、とにかく自分が好きなこと、心地よいと思うことに時間を使いましょう。
そうした時間は、張り詰めていた気持ちをゆるめ、不安でいっぱいだった頭を少し休ませてくれます。
心にも、休憩時間は必要なのです。

④誰かに話してみる
不安は、一人で抱え込むほど大きくなります。
頭の中だけで考え続けると、同じ考えが何度も繰り返され、不安がどんどん膨らんでしまいます。
そんなときは、信頼できる誰かに話してみてください。
家族でも、友人でも、職場の先輩でも構いません。
大切なのは、解決してもらうことではなく、言葉にして外へ出すことで整理をつけることです。
私は、一度決まった転職先が採用後に雇用凍結をして半年ほど保留になった時期がありました。そのときは、この先どうなるだろう…いつ決まるんだろ…そもそも決まるのか…とずっと不安でした。
しかし、友人の「会社の状況が良くなってから入った方が楽しいよ、だから気楽に今の仕事をしながら待っていればいいんじゃない?」という一言でとても救われました。
人は、自分だけでは見えなくなっていることがあります。
だからこそ、誰かの視点を借りることも、不安と向き合う大切な方法です。

⑤ 身体を回復モードへ切り替える
不安は、心だけの問題ではありません。
不安が募ってストレスを感じると交感神経が優位になり、身体は「いつでも戦える状態」を続けます。
すると、
- 呼吸が浅くなる
- 肩や首へ力が入る
- 心拍数が上がる
- 眠りが浅くなる
といった変化が起こります。
身体が緊張したままでは、不安な気持ちをコントロールする余裕がでません。
そんなときは、身体から先に緊張をゆるめることも効果的です。
ゆっくり息を吐く。
ぬるめのお風呂に浸かる。
軽くストレッチをする。
温かい飲み物を飲む。
心を落ち着かせようと頑張るよりも、まず身体を休ませる。
すると、心も自然に和らいでいき、どう向き合って行動していくかを考える推進力に変わっていきます。
不安に気づける人は、自分を大切にできる人
不安を感じることは、決して弱いことではありません。
それだけ毎日を真剣に生きている証拠です。
ただし、不安が強くなり支配されてしまうと、精神的にも身体的にもストレスがかかり、追い込まれてしまいます。
そのためまずは、「今日は少し不安なんだ。」そう認めてみてください。
感情に気づくことができれば、休む、相談する、深呼吸する、少し立ち止まるといった、自分を整える選択ができるようになります。
私たちPONO SURUが届けたいのも、自分の状態に気づき、回復する習慣や時間です。
毎日を頑張るからこそ、ほんの数分でも自分の心と向き合う時間をつくる。
その小さな積み重ねが、不安に振り回されない毎日へとつながっていくはずです。
不安をコントロールして、新しい一歩を踏み出していきましょう!
