海外では”回復”も習慣。世界のウェルビーイング文化から学ぶ身体との付き合い方
“休む”という言葉や行動に対してどのような印象を持っていますか?
土日の特権!ずっと寝ること!とシンプルに捉えている人もいれば、どこか後ろめたさがある、あるいは怠けていると少しネガティヴに感じる人もいるでしょう。
忙しい毎日の中で、私たちはつい「もっと頑張らないと」と考えてしまいます。
仕事で成果を出したい。勉強でも結果を残したい。スポーツでは記録を更新したい。
そのために、多くの人は努力を重ねて“頑張っています”。しかし、その一方で“休むこと”に対しての熱量は、どこか消極的である人が多いのではないでしょうか。
「今日は疲れたからしっかり休もう。」
そう思っても、つい回復するための時間を作らず、疲れを残したまま自分を追い込んでしまうことはないでしょうか。
実はこのような考え方は、日本特有の文化的背景も少なからず影響しています。
世界に目を向けると、「回復」や「休息」を生活の一部として大切にしている国や地域が数多くあります。
彼らにとっては、休むことは怠けることではなく、より良く生きるために必要な時間であるという意識がとても強いです。そんな考え方を知ると、日々の過ごし方が少し変わるかもしれません。
今回はそんな、世界各国のウェルビーイング文化を通して、「回復」との向き合い方について考えてみます。

ウェルビーイングとは何?
「ウェルビーイング(Well-being)」とは、直訳すると「より良く生きること」「心身ともに満たされた状態」といった意味があります。
健康というと「病気ではないこと」をイメージしがちですが、ウェルビーイングはもう少し広い概念です。
身体が健康であることはもちろん、
・心が穏やかであること
・人とのつながりを感じられること
・自分らしく生活できること
こうした要素も含めて、「良い状態」を目指す考え方です。
そのためウェルビーイングが浸透している海外では、「どれだけ働いたか」よりも、「どのように生活しているか」が重視される場面も少なくありません。

北欧の「Fika(フィーカ)」は休憩ではなく文化
スウェーデンには、「Fika(フィーカ)」という文化があります。
これは甘いお菓子とコーヒーやお茶を飲みながら、家族や同僚、友人とゆっくり過ごす時間のことです。

単なるコーヒーブレイクではありません。仕事の途中でも一旦手を止め、会話を楽しみ、心をリセットするための大切な習慣です。
「少し休んだ方が、その後の仕事の質が上がる。」
そんな考え方が社会全体に根付いています。
日本では「忙しいから昼食を急いで済ませる」「休憩中もメールを確認する」という人も珍しくありません。私も日によっては、お昼ご飯をかぶりつきながら仕事をしています。
一方でフィーカは、仕事の効率を上げるためにも必要な時間として受け入れられており、多くの職場では午前と午後の1日2回、15〜30分程度の時間が設けられています。
「休むこと」そのものに価値があるという考え方は、とても印象的です。
ドイツでは「自然の力」で整える文化がある
ドイツでは古くから「クア(Kur)」という文化があります。
クアとは、温泉療養や森林浴、食事、運動などを組み合わせながら、身体を整えていく健康習慣です。
日本のように「病気になったら治療する」という考え方だけではなく、「病気になる前に身体を整える」という予防の考え方が根付いています。
また、ドイツはハーブ大国としても知られています。
薬局ではハーブティーが一般的に販売され、カモミールやレモンバームなどが暮らしの中で親しまれています。
特別なものではなく、日々のコンディションに合わせて取り入れる。
そんな自然との付き合い方は、日本人にとっても参考になる部分が多いように感じます。

イギリスでは「お茶」が気持ちを整える時間になる
イギリスといえば紅茶を思い浮かべる方も多いでしょう。イギリスでは特に、お茶は単なる飲み物としてあるわけではありません。
誰かが落ち込んでいる時、「まずはお茶でも飲もう。」そんな言葉をかける文化があります。
一杯のお茶を飲みながら話を聞き、少し気持ちを整理する。心を落ち着かせる。
飲み物そのものだけではなく、その時間や空間を大切にする考え方があります。
忙しい時ほど、お茶を淹れて、「一度立ち止まる」という行動が、次の自分や周りの人をポジティブにさせるという考え方が根付いているのです。
欧米のスポーツでは「Recovery」もトレーニング
スポーツの世界でも、海外ではRecovery(リカバリー)が重要なテーマになっています。
トップアスリートは、トレーニングだけでなく、
睡眠
食事
水分補給
ストレッチ
アイスバス
マッサージ
コンディショニング
など、回復の時間にも多くの時間を費やしています。
どれだけ練習したかではなく、次の練習を最高の状態で迎えられるかというその視点で一日を組み立てています。
これはトップアスリートだけの話ではありません。
最近では市民ランナーや社会人アスリートの間でも、「疲労を残さないこと」がパフォーマンス向上につながるという考え方が広がっています。

日本人は頑張ることが得意だからこそ
もちろん、日本にも素晴らしい文化があります。
真面目さ。責任感。努力を積み重ねる姿勢。
これらは世界に誇れる強みです。
しかし、その反面、「休むことへの罪悪感」を抱きやすい人も少なくありません。
休憩していると落ち着かない。
休日でも仕事のことを考えてしまう。
何もしない時間に不安を感じる。
そんな経験はないでしょうか。
だからこそ、日本人には「回復を習慣にする」という視点が必要なのかもしれません。
頑張る力がある人ほど、回復する力も育てることで、より長く高いパフォーマンスを維持できるようになります。
PONO SURUが届けたいのは「回復する文化」
PONO SURU(ポノする)では、さまざまなテーマを通して「回復」の大切さをお伝えしてきました。
それは、頑張ることを否定したいからではありません。むしろ、頑張りたい人ほど回復を大切にしてほしいと考えています。
身体は、休んでいる時間に修復されます。脳も、心も同じです。
だからこそ、私たちは「回復」を特別なものではなく、毎日の習慣として取り入れてほしいと思っています。
例えば、
お気に入りの音楽を聴く。
散歩をする。
ストレッチをする。
湯船に浸かる。
一杯のハーブティーをゆっくり味わう。
是非、自分に合う方法を探してみてください。ポイントは、“自分”に向き合えて、心や身体の状態に気づけることです。自分の状態がわかって初めて、その状態をどう回復していくかを考えることができます。
どれも劇的に人生を変えるものではありませんが、そうした小さな習慣の積み重ねが、身体と心のコンディションを整え、「また明日も頑張ろう」と思える自分をつくっていきます。
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世界共通なのは、「自分を大切にすること」
今回ご紹介した文化は、それぞれ国も歴史も異なります。
しかし共通しているのは、「自分を大切にする時間」を生活の中に組み込んでいるということです。
回復とは、何もしない時間ではありません。次の一歩を踏み出すために、自分自身を整える時間です。
忙しい毎日の中では、立ち止まることに勇気がいるかもしれません。
しかし、その数分が、仕事やスポーツ、家族との時間、そして人生そのものをより豊かなものにしてくれるはずです。
PONO SURUもまた、そんな「回復する文化」を日常に少しずつ根付かせていきたいと考えています。
頑張ることが当たり前になっている今だからこそ、世界のウェルビーイング文化に学びながら、自分自身の身体と心に目を向ける時間をつくってみてはいかがでしょうか。

